ブロいじり・ブロあそび

ブロンプトンという自転車で遊んでいます

フルチタン+Alfine11+discブレーキのブロンプトン互換をイチから組む(1)

さて、ある程度できた!とおもいますので、初のブログは備忘録もかねてこれについて書きたいと思います。

まず、筆者はブロンプトン愛好者なのです。ブロンプトンとは折りたたみの自転車なのですが、この夏、自分用の2台目(トータルでは3台目)をイチから作りました。
↓これが折りたたんだ状態です。
画像2

ブロンプトンをご存じの方なら、普通と違うことがおわかりになると思います。

  • ボディーフレームは中華製チタンフレーム
  • ​リア変速・スプロケットshimano SG-S7001-11 (Alfine inter 11) , 18T
  • クランク・チェーンリングはshimano duraace FC-R9100, 53T (39Tは取り外し)
  • カニカルディスクブレーキ TRP SPYRE-C
  • ベースブラケットはホローテックII TOKEN TK877BT
  • ヘッドパーツは TANGE FL270C

となってまして、遊びまくってます。まだ、ラックなど一部が付いていませんが、自走できていて、写真のようにたためるところまでは完成しています。ここでは、こうした部品でどのようにくみ上げていったかを書いて、もし、フルチタンフレームで遊びたい人がいたら、参考になれば幸いです(でも自己責任でお願いします)

きっかけは執事885 氏の

butler885.comのブログを見たことでした。フルチタンと言うことよりも、リアのホイールにOLD135mmが入る(普通の幅)ということで、「おっと、つまりシマノのALFINE 内装11速が付くんじゃね?」と思ったことに始まります。

ブロンプトンは内装ギア3速を使った6速にのってます。が、どうしてもスターメイアーチャー社の内装は、みんなが「回転からして重い」と言うんですよね。でもシマノの内装なら「結構軽い」っている人もいて、シマノの内装11速とかに興味があったんです。が、ブロンプトンの純正フレームには入らない。リヤエンドを135mmまで無理矢理広げてつける強者もいますけど、ちょっとそこまでできるとは思えません。

で、諦め気味だったんですが、この中華製チタンフレームはディスクブレーキ仕様も選べて、最初からOLDが135mmなんですよ!ということは、重量が増える難点はフルチタンで吸収してくれるし、シマノの内装11速のブロンプトン(正確にはモドキ)が作れる!これを考えたとき、氏と同様にIYHをやってしまいました。

まず、感謝です。氏のブログがなければ、このフルチタン内装11速ブロンプトンを作ろうとは思いませんでした。とっても感謝です。

さて、コロナ給付金など元手に、まずフレーム一式を買います。中華フレームはALIEXPRESSやebay, tibicyle.com等で変えます。自分はALIEXPRESSのショップ、氏のブログのリンクにあったところに注文しました。

メインフレームこれです。

ja.aliexpress.comフロントフォークとリア三角は 

ja.aliexpress.comで、disc brake用のものをそれぞれ選びます。ディスク用でないものも同じ場所にありますので、間違えないようにする必要があります。ちなみにフロントのOLDは100mm、リアのOLDは135mmです。このショップには、外見はそっくりのもので20inchのホイール用のものもある!ので注意が必要です。(しかし20インチのブロンプトンってたためないのでは.....)

最後にハンドルステムは、Sハンドルを選びました。

ja.aliexpress.comtype-3のクランプが上のメインフレームとおそろいです。

この様な高価なものをALIEXPRESSで頼むのは初めてです。Standard Shippingですので、結局一部は船便で届きました。私の場合、

  • メインフレーム:EMSで送付 6/24->6/30 (航空便)
  • フロントフォークとリア:standard (yanwenからマレーシアポスト) 6/20→7/25(船便!)
  • ハンドルステム:standard (yanwenからマレーシアポスト) 6/23→7/21 (船便!!)

となりました。このときはなぜバラバラに送るのだろうと思っていたのですが、どうも単価が高いものを一度に輸入しようとすると、輸入失敗して送り返されることがあるようです。

実はその後、リア荷台とフェンダーなどを別の業者さんからまとめて買ったら、一度に送られて、輸入失敗して送り返されてしまいました。

メインフレームを買ったショップは慣れているのか、よくわかっています。一番高価なパーツだけEMSで送る理由もそれかもしれません。

なお、船便はマレーシア経由になりますが、yanwenは2020年の最近は、良くこれを使うようです。

https://www.yw56.com.cn/

ここで追いかけると、ほどなく別の追跡番号に受け渡されて、その末尾がMYだったらマレーシアポスト(Pos Malaysia)です。船便の可能性高し。

2020-06-24 17:18 MYPENB Item en route to JAPAN

これが出たら、まず船便だと思います。

3週間に1つの便しかない(kawasaki マレーシア 船便でググルとわかります)ため、気長に待つことになります。日本(kawasaki)に到着しても荷ほどきがゆっくりらしく、結局順番が逆転して配達されました。

なお、ALIEXPRESSの達人のBlogをみますと、到着時にパーツがおかしかったりしたときのトラブルのために、「開封時は開封の様子から中身を確かめるまで、ビデオをノーカットで撮っておくこと」とのこと、今回はさすがに高価なのでその通りにしました。Sステムに一部小さなこすり傷が付いていましたが、この程度は交換対象にならないとのことで、諦めることにしました。

さて、フレーム一式は注文して一月待って届きました。

画像1

こんな感じですね。リアの三角ですがこの角度でみますと、手前のチェーンステーがぐいっと広がって、しかも左右が非対称になっていることがよくわかると思います。ブロンプトン持ちなら、これを見て

「本当にたためるんだろうか.....?」
と不安になるでしょう。執事885さんのブログがなければ私も不安でいっぱいでした。フロントランナーになる人&その情報を書いてくれる人はとってもありがたいです。


写真の左側がチェーン側、右側はディスクローターが付く側のためと思われます。OLD135mm故、ものすごく広がっていますので、チェーンラインがどうなるか等未知数です。特にこの部分は執事885さんとは同じではない(氏は外装ギアタイプを組んでます)ので、どうなるかわかりません。まあ、なんとかなるでしょう(笑)。

画像3

リア三角はディスクブレーキ用の大きなプレートが付いていますが、461gに収まっています。その他、詳しい記述は 執事885さんのブログと同じでございます。

画像4

Sステムは541gです。ヒンジクランプですが、まずヒンジ部の蝶番シャフトは、圧入ではなく、六角いもネジで留められています。一度外して掃除をし,グリースを入れて締め直し。ヒンジクランプは同じ金属はまずい+クランプが薄いので、純正のアルミクランプに交換しました。これはメインフレームのヒンジ部も同様です。
なお、写真左側の締め部については、カッターで切断したままの感じでしたので、紙やすりをかけて手を切ったりしないように面取りしました。

画像5

フォークですが、この角度では見えませんが、ディスクブレーキローターを避けるため、内側にへこみがあります。OLDは100mmですので、これも広がっています。手前のフォークにディスクブレーキ用の板が付いているのもわかると思います。また、ハンドルキャッチャーを取り付ける部分ですが、クラウンキャップをつけると、純正のハンドルキャッチャーがギリギリ入る感じになりました。純正よりわずかに狭い感じです。

さて、(2)ではメインフレームのくみ上げについて書きたいと思います。

 

【ブロいじり】Alfine 11速内装ギアをつけたら、フロントのチェーンリングはいくつ?

後日書きますが、シマノの11速内装ギアをつけたBromptonを計画しています。自分的には3台目のブロンプトンです。

 shimanoが誇る内装11速ギアですが、センターロックディスクブレーキ対応です。

bike.shimano.com

さて、Alfine11をつけたBromptonで、フロントチェーンリングを50Tにするのか53Tにするのか、クランクセットを買う前に仕様を決めないといけなくなりました。FC-R9100をつけますので、後から変えるわけにもいきません。

www.amazon.co.jpまずAlfine11のギア比を調べる前に現状分析です。S6RについているStarmayArcherの3速の場合、ギア比は、7/11, 1, 11/7 という比率になっていて、単純明快です。現在50T(34T)でスプロケットには17T,14Tがついています。

画像1

グラフを書くと、こうなります。横軸はギア組み合わせ、縦軸は、フロント1回転の時、リアが何回転するかを計算した結果で、青が50T, 黄色が34T。

34Tは坂道に行くときの登坂モードですが、最も高いギア比でペダル1回転がリアホイール5.8回転、最も軽くて1.9回転が通常利用の50Tです。3$Tも3速から6速はダブっていて、1速は1.3回転。

次にSG-7001-11ですが、できれば明確なギア比(小数ではなく)を出してみたい。でもマニュアルにも書いてありません。RTさんという方のブログに情報があるので、それを元に、無理矢理計算を試みてみました。

https://ameblo.jp/rantzwadorl/image-12036710177-13331895637.html

計算方法ですが、Front, Rear を切り替えたときの比率が縦15種類ありますので、ここから、FrontとRearのギア比による影響をすべて取り除いて、Alfine11のみの回転数倍率のみを抽出し、これを平均して精度を出し、それに近い有理数(errorを設定)をMathematicaで計算する、というものです。

ration[idx_, err_, mul_] := 
r/# & /@ f // Flatten // 
   alfine[idx] # & // {Mean[#], 
    StandardDeviation[#]} & // {Rationalize[#[[1]], err], #[[1]] - 
    Rationalize[#[[1]], 0.006], #[[2]]} &
r = {23, 22, 21, 20, 18};
f = {45, 42, 39};
alfine[1] = {4.21, 4.40, 4.61, 4.84, 5.38, 3.93, 4.11, 4.31, 4.52, 5.02, 3.65, 3.82, 4.00, 4.20, 4.66};
alfine[2] = {3.69, 3.86, 4.05, 4.25, 4.72, 3.45, 3.60, 3.78, 3.96, 4.41, 3.20, 3.35, 3.51, 3.68, 4.09};
alfine[3] = {3.26, 3.41, 3.57, 3.75, 4.17, 3.04, 3.18, 3.33, 3.50, 3.89, 2.83, 2.96, 3.10, 3.25, 3.61};
alfine[4] = {2.86, 2.99, 3.13, 3.29, 3.66, 2.67, 2.79, 2.92, 3.07, 3.41, 2.48, 2.59, 2.72, 2.85, 3.17};
alfine[5] = {2.53, 2.64, 2.77, 2.91, 3.23, 2.36, 2.47, 2.58, 2.71, 3.01, 2.19, 2.29, 2.40, 2.52, 2.80};
alfine[11] = {1.03, 1.08, 1.13, 1.19, 1.32, 0.96, 1.01, 1.05, 1.11, 1.23, 0.89, 0.93, 0.98, 1.03, 1.14};
alfine[10] = {1.33, 1.39, 1.46, 1.53, 1.7, 1.24, 1.30, 1.36, 1.43, 1.59, 1.15, 1.21, 1.26, 1.33, 1.48};
alfine[9] = {1.51, 1.58, 1.65, 1.73, 1.93, 1.41, 1.47, 1.54, 1.62, 1.80, 1.31, 1.37, 1.43, 1.50, 1.67};
alfine[8] = {1.72, 1.80, 1.88, 1.98, 2.20, 1.60, 1.68, 1.76, 1.84, 2.05, 1.49, 1.56, 1.63, 1.71, 1.90};
alfine[7] = {1.95, 2.04, 2.13, 2.24, 2.49, 1.82, 1.90, 1.99, 2.09, 2.32, 1.69, 1.76, 1.85, 1.94, 2.16};
alfine[6] = {2.22, 2.32, 2.43, 2.55, 2.84, 2.07, 2.16, 2.27, 2.38, 2.65, 1.92, 2.01, 2.11, 2.21, 2.46};
ration[1, 0.01, 1]
ration[2, 0.02, 1]
ration[3, 0.01, 1]
ration[4, 0.02, 1]
ration[5, 0.01, 1]
ration[6, 0.01, 1]
ration[7, 0.01, 1]
ration[8, 0.01, 1]
ration[9, 0.01, 1]
ration[10, 0.012, 1]
ration[11, 0.01, 1]

こんな感じですが、有理化の結果と、誤差、入力値の標準偏差を計算して、入れ間違いを避けています。結果は、11速から順に

15/7,15/8,5/3,13/9,9/7,8/7,1,7/8,7/9,9/13,8/15

となりました。実際の中身を調べない限りは真実はわかりませんが、ギアは数15,13,9,8,7の5種類の組み合わせに落とし込むことはできています。(5/3は15/9です)実際のところ、これで計算すると、ブログにあったデータに対して1-2%のずれがありますが、今回の目的はチェーンリングの端数の決定なので、この誤差についてはこだわらないことにします。

Alfine11はリアのスプロケットに18Tあるいは20Tがつきます。フロントを53Tにして、先ほどのグラフに重ねてみましょう。

画像2

リアは20Tです。現在の50Tのみならず、34T切り替え時のギア比もカバーして、きめ細かい調整ができる(特に高速部)事がわかります。軽い方のギアの分解能は今ひとつです。

次にリア18T。

画像3

こちらは高速方向が伸びて、登坂は今より若干軽めというところ。34Tの2速相当までは軽くなりますので、まずまずです。Innerに39を今回も装備できれば、どうなるかというと、

画像4

こうなります。うん、53-39で良さそうです。というか、50-34ですと、50Tは軽すぎると言うことになるでしょう。ということで、Alfine11ブロのフロントですが、53Tをつけて、うまくいけば39TのInnerを加えると言うことでいきたいと思います。39Tですが、つくかどうかは神のみぞ知る、というところでしょう。リア幅135mmなので、湾曲度が違います。折りたたみ時に干渉する可能性は大いにありますので。

【追伸】

Shimanoのサイトに情報ありました....結論は変わりませんが、骨折り損かな?
でもギア比1(=直結)がないというのはすごいですね。

ギア比_1 0.527
ギア比_2 0.681
ギア比_3 0.77
ギア比_4 0.878
ギア比_5 0.995
ギア比_6 1.134
ギア比_7 1.292
ギア比_8 1.462
ギア比_9 1.667
ギア比_10 1.888
ギア比_11 2.153

【ブロいじり】Brompton内装3速ギアを分解・注油

お断り:ここに書かれていることを参考に何らかの作業を実施された場合、起きたことに著者は一切の責任を持ちません。あくまで何か作業をされる場合はご自身の責任でお願いいたします。

 

愛車S6Rのリムが削れて寿命だったので、リヤホイールを新品に換えたんですが、どうも回転が重い。6速に入っているときペダルを逆に回すとチェーンが緩んで度々外れる事態に出くわす。新品なのでまだ堅いというのもあるのだろうけど、どうしても気になる。しかしショップで診て貰ったが、新しいうちは仕方がない様子。

で、気にはなってたが、内装ギアをオイル化している人のブログを発見。
https://syluet.com/blog/2016/12/07/%E5%86%85%E8%A3%85%E3%83%8F%E3%83%96%E3%80%81%E3%82%AA%E3%82%A4%E3%83%AB%E5%8C%96%E3%81%AE%E7%B5%8C%E9%81%8E/
向こう見ずな素人としては「これはやらねばなるまい!」とC-type レンチを調達し、グレサージュと薄型レンチをamazonで買ってやってみた。

まず、後輪を外し、リングバネを外してスプロケットを外します。ここまではよくやる話。ここからが未知の領域です。

16の薄型レンチとモンキーレンチで、玉押さえを緩めて浮かせます。内側はまだ新しい色が黒くないグリースもびっしり。

画像1

このまま、玉受けを外し、スプリングを外したら、プロケットがついていたホルダーを上に引き上げ、外します。

画像2

この部分はWAKO'S のチェーンクリーナーで洗い、その後はマルチフォーミングクリーナーで掃除、拭き取って乾かします。結構綺麗になったため、これ以上はばらしませんでした。以降の掃除は同様におこないました。

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残りです。C-タイプレンチの出番です。ベアリングを取り出し、掃除したあと、タイヤを押さえて反時計回り(正ネジです)に外します。あ、この付近から、変速用チェーンを再びねじ込んでおきます。(つけてないと、中の金具が脱落するという指摘があったので、念のため)。この蓋を外すと中身をさらに取り出すことにができます。

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外した順に右から置いていってます。一番左はラチェット部ですが、見にくいですが、手前のピンはバネがついていますので、拭くときには注意しましょう。(私はタオルが引っかかり、危うくバネを曲げてしまうところでした)

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ここまで来ると、中身はこのメインローターだけになります。反対側の玉受けの位置をホワイトマーカーで記録して、玉受けを外すと、シャフトごと抜き取ることができます。このとき、一応注意してほしいのが、遊星ギヤの軸です。上から(上とは、スプロケット側を上にして車輪を横倒しにしていることを想定しています)挿さっているだけなので、ひっくり返すとぽろっと落ちます。まあ、落ちても刺し直せば大丈夫なのですが、遊星ギヤが動いてしまうと挿し直せなくなって、メインローターを写真のように取り出すしかなくなりますので、ご注意ください。

掃除するならばいずれにせよメインローターは外す必要はあると思います。私の場合はメインローターのこちら側に見えているキャップスクリューネジも外して開け、中身を掃除しました。奥側のリングバネとラチェットとは外さなくても綺麗になりました。また内装ギヤのチャンバーの内側もクリーナーで掃除します。

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綺麗にしたシャフトとメインローターです。遊星ギヤもはめています。これをひっくり返すと遊星ギヤのピンが落ちるので、そうならないように慎重に戻します。戻したらグレサージュを吹き付けて、反対側の玉受けとベアリングを元の位置に仮付けします。

更に外した順の逆に、ラチェットから部品を戻していきます。戻す毎に軽くグレサージュを入れて戻します。Cタイプレンチで蓋をしたら、強く締め、残ったベアリングとスプロケットの芯部品も戻し、玉受けをつけます。シャフトを回してグレサージュを中で広げます。玉受けは少し浮かせて、隙間からグレサージュを入れます。(両方)その後、がたつかない程度に玉受けを締めて、完了です。

作業後ですが、内装ギアの回転音が軽くなり、静かになりました。重さも明らかに低減しています。気になるのは耐久性です。定期的に見ないといけないな~と思ってますが、今のところとっても快適です。

 

【ブロいじり】デュラエースクランクでフロント2速化

お断り:ここに書かれていることを参考に何らかの作業を実施された場合、起きたことに著者は一切の責任を持ちません。あくまで何か作業をされる場合はご自身の責任でお願いいたします。

 

bromptonのクランクをホローテックIIに換えるというのはいくつか例がありますが、私もやってみました。最終的には現行で手に入るクランクセットでフロント2速化ができましたので、メモをします。

画像1

写真は取り付けたときの写真ですが、50T-34Tの2つのギアが付いているのがわかるとおもいます。

過去の情報では、フロント二速にするには三速用のクランクが必要で、ぽん付けできるものとしてはシマノの105 (FC-5703)があるが、2020年の現在入手はebayぐらいです。

Shimano 105 FC-5703 3x10 Pocket kurbelarm Set 170mm BLACK CRANK-NEW | eBay

また、三速用のクランクはPCDが130mmが標準でして、ミドルのチェーンリングは39T。アウターを50Tとすると、大幅なギア比変更とはなりません。(2速用であれば、PCDは110mmで34Tがつきますので、変更度は大きくなります。)

 

今回利用したのはFC-R9100-P。

DURA-ACEのパワーメーター内蔵クランクです。チェーンリングは50と34。クランク長は170mmです。本来これは乗る人の体に合わせるんですが、クランク長が長いとお座りポーズでペダルを回したとき、純正のチェーンテンショナーと干渉します。(すでに1cmほど干渉していますが、する程度ですれ違うことはできてます。)


BBについては、TOKEN TK878EXを使いました。

ただし"ぽん付け"はできません。インナーチェンリングが折りたたんだときに右側のチェーンステーにぶつかるためです。そこで、クランクシャフト右側にギリギリまでスペーサーを入れる必要があります。私の場合は3mm程度でした。

スペーサーはTK878EXに付属するプラスチックスペーサーも使えますが、クランクシャフトに入れるスペーサーを最終的には使っています。

BBO-91

●24mmクランク用BBシムセット
内容:2.5mm×2、1mm×4、0.5mm×4
内径:24mm

これですね。右に2.5mm, 0.5mmのスペーサーを入れてます。

これだけでは不十分で、FC-R9100のチェーンリングボルト(アルミ製のトルクス)の逆皿の出っ張った部分を平ネジのようにヤスリで擦り落とす(もちろんこうするとチェーンリングボルトの強度はやや下がります。が、ねじ頭の厚さ自体は変わらないようにし、トルクス穴の深さは十分残っているので、許容範囲とすることとします。)

f:id:bronori:20200906132104j:plain

頭を削ったネジ

ことで、折りたたみ時のボディーとの干渉をギリギリ避けることができました。

 

f:id:bronori:20200906133114j:plain

隙間がわずかですが空いています。

ギリギリですが、お座りポーズの時、純正の6速チェーンテンショナーにも擦ります。が、一応お座りでペダルを回転する状態は確保しました。

f:id:bronori:20200906133950j:plain

この様にスペーサーを入れると、クランクの脱落防止つめは入るのか?(シマノのホローテッククランクにはそういうものがあります。これが入っていないと、左クランクが抜ける事故になる可能性があるとのこと。)と言う疑問がわきますが、以下の方法で一応入ります。

1. 左のクランクの止めボルトは完全に抜き、脱落防止爪のプレートも外しておく。
2. 左クランクを取り付け。クランクを押さえるネジキャップ(R9100-Pでは穴が空いたケーブルを通すための特殊仕様です)を押さえながらねじ込む。先端がネジに引っかかり、数ターン締め込む必要がある。
3.爪プレートを真上から入れる。(マニュアル通りに回転して入れようとするとなかなか入りません)入らなければ、2の過程で更に締め込む。入ったら、ネジを再びクランクに入れる。
4.ネジを交互に締め、13Nmのトルクで締め込む。R9100-Pの場合は最後にキャップをつける必要あり。

一応、爪はクランクシャフトに入り込んでいますので、抜けないはずです。

もし、ピンが入らない場合は、BBシェルの幅が広いためと考えられます。
私の場合は、BBの間の距離は67.5mmでした。もし、これが68mmより大幅に大きいときは、この間隔を詰める必要があります。具体的にはBromptonショップなどでBBシェルのフェーシングをやって貰うなどの必要があるでしょう。

f:id:bronori:20200906140132j:plain

BBの距離

なお、取り付けのトルクですが、BBは30Nm, クランクは 13Nm。


以前、ホローテック化したとき、FC-5750(SHIMANO 105の二速)ではどうやってもボルトが干渉して諦めていたフロント二速化ですが、思いもよらず最上位のDURA ACEでは可能という、予期せぬ幸運でした。

#brompton #ホローテック #パワーメーター